番外編:萌えるコリーディ
酔ったノリで書いた完全に悪ふざけ。全然本編などに関係がない、欲望開放用番外編
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とある出版局...
「な、何よこれ...」
「マダム・マーチャルから届いた異国の本だそうです...」
「マダムから!?そんな...とりあえず全員で中身を確認しましょう...」
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「新たな書籍の可能性ねこれは...」
「しかし...」
「挑戦無くして!!我々の欲求は!!満たされないっ!!!!
あなた達も心が踊ったのではないの!?
麗人と勇猛な少女の淡い恋を!!
王族の兄弟の禁断の恋の行方を!!
淫靡な乙女と淑女の語らいを!!
もっと!!!見たいと思ったんじゃないの!?
ならば、するべきなのよ。個人が何?我々は大衆のための出版局!!!
大衆の娯楽!!心の泉!!全ての好奇心を満たす、それが我々の大義!!!」
「編集長...!!!おれたち、やります!!ついていきます!!」
「よろしい...!!数々の伝説を作り上げたこのコリーディフィリア、命をかけてこの国に【同人誌】文化を作り出す...!!!
賛同者諸君!!1時間だ!!それ以上は許されない!各自この書籍を読み、レポートの提出!その後原本は細断焼却処理にて入手ルートの証拠を隠滅せよ!
その後、当国バージョンでのサンプル同人誌の作成!!マダム・マーチャルへの進言、販売許可願い提出!!!!以上!!迅速に当たれ!!」
「「イエス!コリーディフィリア!」」
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コリーディフィリア
ルウリィド国最大の書籍出版局ビットヒットの編集長である精霊の女性。最大でありながら最低の出版局。
大衆の娯楽を最優先に考えたスレスレの書籍ばかりを生み出す姿勢を現在商人局トップのマダム・マーチャルに気に入られているため続けれてはいるが、過去にもいくつか問題作を出している。
このビットヒットの中でも最もキワモノがコリーディフィリア。異常なほど身体を張った取材に、明らかにドMな行動が、何度も出版中止本を出させている要因。この国の性に開放的な文化は出版局が原因かもしれない。
コリーディフィリアが担当した書籍
・対談、失われた550年。大戦の真実。
比較的新しい。
何者かに燃やされ記録が残っていない、ルーダ歴550年以前の記録と、詳細の残っていない大戦の記録を、大戦の生き残りであるルートグラン・ルーダーとサラトナグ・ルーダーの対談で明らかにさせようという企画。
企画自体は非常に良かったのだが、二人の仲が非常に悪いという事からろくな話し合いにならず。三時間の対談の予定が三日間に及ぶ殺し合いの罵り合いに。対談の様子を一言一句記載したとてつもなく分厚いこの本は、ひっそりと販売された。
真面目で誠実国の為に大いに活動するルートグランが聖女厨すぎる事が明らかとなり、ミステリアスなサラトナグが意外と色々活動していた事も発覚し、一時期話題に。
しかし、【ルートグラン様がこんなに聖女厨な訳がない派】【サラトナグ様はこんなに淫猥な方じゃない派】による不買運動。嘘でない事を示すために改めて二人へ取材すると、嘘ではない旨が明言される。
嘘でない事が分かってしまったが故に、ルートグランの余りにも生々しく語られた戦場の惨劇と、余りにも生々しく語られたサラトナグの夜の行動部分が問題となってしまい、発売中止。
現在、過去の歴史を紐解く手がかりとして貴重な本であるのだが、完全に官能小説としての使い道が主になっているためか市場に出回る事がない。
当時の販売の煽りが、【完全無修正!二人の精霊、朝まで続く語らい...】だったので、そっちの方向で売るつもりだったのでは?という疑いもある。
・コリーディフィリアの潜入調査シリーズ
とっつきずらい明勲精霊様のところへコリーディフィリアがお邪魔して、数日間お仕事のお手伝いをした様子を、非常に細かく隠さず掲載したシリーズ。
国民なら名前を必ず知っている精霊や、普段は森や僻地に住んでいて何をしているのかさっぱりな精霊まで、様々。
こちらも企画としては良かったのだが、一部の明勲精霊のえげつない行動が事細かに描写された事が原因で、販売中止となる。
えげつない行動をしているコリーディフィリアの感情や行動、発言が一言一句誤りなく書かれている。一部は怪奇小説、一部はグロ注意、一部は完全に官能小説。明勲精霊に親近感を持たせてとっつきやすくした、という意味では企画は成功した。