腐れ縁の世話焼きとヒモじじ
定期的に倒れるルートグランさんに遭遇した時のテンプレ行動。情けないルートグラン。
ルートグランさんはアホの子なので、魔力補給を忘れて倒れ、その度にサラトナグさんに助けて貰っています。
サラトナグさんの事は大嫌いですが、聖女に近い魔力を持っているのもサラトナグさんだけなので、致し方なく彼に魔力を分けて貰っています。
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会った時
「あ」
「...久方振りだな」
「そうだね。何?今日は襲い掛かって来ないんだ。珍しいね?」
「...」
「...元気ないね。どうした?ちょっと老けてるけど」
「...」
「えぇ...いくら僕が嫌いでも返事くらいしなよ腐れ縁なんだから...」
バタッ
「うわぁ!?どうした!?何!?」
「...魔力が...ない...のだ...」
「あーあー、そういう事ね。わざわざ僕を探してたのかい。いつから何も食べてないの」
「三ヶ月...」
「そりゃあ倒れるねぇ。ルートグラン、もっと他の植物信仰の精霊達を捕まえなよ」
「聖女の魔力しか受け入れたくないのだ...」
「ねぇわかる?いい加減わかってる?僕マリーシャじゃないから。拗らせて幻覚見えてるんじゃない?」
「...?」
「完全にいかれてるね。ほら、もう少しきばんなよ男だろ。分けてあげるからさ」
「すまない...聖女よ...」
「もしかしなくてもバカにしてるだろ?」
魔力補給
「よいしょ。ほら、とりあえず宿にはついたから。寝ときな」
「...」
「今回は本当に死にかけだねぇ。そのまま死ねば良かったのに。蜂は?」
「死んだ...」
「いくら捧げものをしても眷属大事にしないと意味ないだろ!?バカだねぇ本当に...もうちょっと彼女への崇拝を母に戻せばいう事も聞いてくれるだろ...?」
「知らん」
「死ねよ本当。
ほら、煌蘭。食べたいだろ?欲しいだろ?」
「さっさと、寄越せ、この、っ。う、」
「ははは!いいね!最高に死にかけじゃないか!ほぉらるーとちゃん、おたべ。
美味しい?君の惚れた女性を攫って行った男の魔力がそんなに美味しいか?情けないツラで食べるねぇ」
「くそ...ころ、すぞ...」
「出来る?恩も忘れて?せめてもう百年経てば貸しは忘れてあげるよ」
「...く、そ...」
「汚い言葉を使うなよ、ルートグラン。
ほら、まだあるから食べな。食べたら寝て、元気になりな?君がいないと張り合いがないんだよこっちも」
回復
「...助かった」
「おはよう。ほら、蜂、ちょっと集まったから連れていきな。君、数十年スパンで倒れるのどうにかしなよ」
「...世話が...」
「定住すればいいだろ!?ちゃんと蜂の世話はするの普通は!!ったく、まーだ聖女様を追ってふらふらして。女々しい男だねぇ」
「サラトナグ、貴様には言われたくないが?女々しいそのご尊顔、叩き潰してやろう」
「はっ、言うねぇ。どうせまだろくに動けないくせに」
「その小枝のような首を折る事は容易いぞ?」
「君のその自慢の身体、今すぐ貫いてあげてもいいんだよ?ルートグラン」
「...いや、すまない。礼を、礼を言おうとは思うのだが、身体が拒絶するのだ...」
「そんなに僕が嫌いなら本当に僕以外を当たれよ...」
「聖女...」
「まったく難儀だねぇ!でも僕を巻き込むな!」
お礼
「...落ち着いた?いい加減僕を見つけたら襲うか頼るかの両極端をやめてくれるならいくらでも世話してあげるのに」
「それだけは願い下げだ。聖女を汚した罪は忘れられぬ」
「はー...本当それ嫌いだよ。独りよがりのルート様」
「互い様だろうサラトナグ。私は貴様の品のない行動が好かないな」
「若い頃はもうちょっと可愛げがあったのに...」
「私より若い者に言われたくないが?」
「なんだい、昔の僕の方が可愛かったかい?」
「そういう意味ではない...おい、なんだ。どうしたのだ、くるんじゃない、」
「お礼、貰ったっていいだろ?
知ってるだろ?僕、君の事は嫌いだけどその顔と身体は大好きだよ」
「縛るな!!くそ、ふしだらな...この色狂いめ!こんな、こんな男に聖女が...っ、くぅ...!!」
「はっはっは、なんとでもいいなよ色男。いいじゃないか、こっちの方が魔力補給捗るだろ...?
ふふ、その髪、早く乱してやりたいねぇ...」