ほうさんのお国柄

企画参加用創作ブログ。絵は描けない。文のみ。お腐れ。色々注意。

暴虐少年とお人よし【前編】

いつかルノ様をいろんなところに旅に行かせたいなって思ってたんですけどあのショタ暴君だからなぁ…保護者つけるか…とおもったお話し。ラビリンスに行ってもらいたいなって思ったんだけど着いてない。
 
予想以上に長くなったので前後編に分けたけど着いてない。着いてない。喋ってるだけ。

 

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「ああ麗しき晴天!!愛されたワタシ達に相応しい船出の時!!さぁ愛しい我が子達よ!!時間だぞ船に乗りなさい!!
エルテ、お菓子はちゃんと買えたかな?うむよろしい!ロティ、ああ!花を摘んでくれたのか!!なんと優しく可愛い子なんだパパは嬉しいぞ!!んん?ハントにクレオ、どうし…なんと!お小遣いを合わせて買ったのか!これはこれはとても上質なジャムだなぁ!流石ワタシの愛する子、良い物を選ぶなぁパパは誇らしいぞぉ〜♡確か二人とのお茶会は8日後だったはずだな!三人で頂こうではないか!はっはー!パパとの約束だ。さぁこれはその日まで大事にとっておこう!持ち場にお戻りなさい。すぐに出航だ! リウヘン!!」
「はぁいパパ。リウヘンですわ」
「恐らくこれで全員乗った筈だ!点呼の後、この貰ったジャムと花をワタシの部屋に置いておいてほしい!!お願いしてもよいかね?」
「勿論ですわパパ!下の子達の面倒を見るのは姉の仕事。お任せくださいませ」
「頼りにしているぞリウヘン!ではワタシは動力室に行く!点呼が完了したらいつも通りベルを鳴らしてくれたまえ!! 」
「そういえばパパ。次の行き先はドレスタニアだと皆に伝えてもよろしくて?」
「はっはー!!いや、今まで黙っていたがね!!次の行き先は、ラビリンスだ!!!」
 
 
 
 
「「「「ええ〜!!!」」」」
「らびりんすなの?」
「そうよロティ!!」
「あれだよね、パパが言ってたもにもにってするのがね!!!いっぱいあるんだよね!!」
「エルテ、よく覚えていましたわね!そうようさぽん!うさぽんがいるの!」
「でもラビリンスってパパが」
「お仕事するような場所じゃないだろ?」
「ハント、クレオ、パパのいつもの、ですわ」
「「わーい」」
「いつものとは何か聞いてもいいか?」
「あらそんなの決まっているわパパは私達を遊びに連れて行ってくれるじゃn…誰かしら」
「僕が何者かをお前は知る必要ない。レイゲンドールの知り合いだ。案内しろ」
 
 
 
 
 
コンコン
 
「パパ?パパのリウヘンですわ。すこしお話が…」
「うむ?どうしたのかね!入りたまえ!」
「失礼いたしますわ…どうぞ」
「ご苦労。」
「…ん?」
「レイゲンドール。聞いたところによると、ラビリンスに行くと?」
「おぉルノーテスラ!!!お久しぶりだなお会いできて嬉しいぞ!」
「ああ久しぶりだな僕も嬉しい。が、」
「いやはや会う度に凛々しく父君に似ていかれるな!!丁度ワタシも貴方ぐらいの歳の頃に父君のご指導を授かったものだ!!」
「そうだったのか。父上は僕にあまりそういう話をしないから…いやそうじゃなくて」
「さぁ立ち話もなんだお掛けになってくれたまえ!!リウヘンお茶を淹れてくれるかね!ルノーテスラ、彼女はリウヘンといってこの船一番の古株だ!彼女の淹れる茶は実に美味で自慢の我が子だ!きっと貴方のお口にも合うだろう!」
「砂糖とミルクはたくさんだぞ」
「勿論用意するとも!ああそうだ市で林檎のパイを買ったのだ!ルノーテスラ、貴方は生クリームとカスタードクリームどちらが好きかね?」
「かすたーど」
「そうかそうか!ではそれも用意しよう!」
「お茶がはいりましたわパパ」
「ありがとうリウヘン!ああいい香りだ!全くこの茶を飲んでからは君のいない茶会など考えられない!!」
「そんな…勿体ないお言葉ですわパパ!このリウヘン、パパの為に一生お茶をお淹れしますわっ!!」
「リウヘンっ!!」(抱きぃっ!!
「パパぁっ!!」(抱きつきっ!!
「…はっ、すっかり流されるとこだった!!違う!!僕がなぜここにいるのか考えろっ!!その奴隷を下がらせろ!話があるから来たのだっ!」
「んむ?確かにそうだな!ではリウヘン、また夕食の時に呼んでくれるかね?客室も一つ用意しておいてくれたまえ!」
「あらそうでしたわ私ったらはしたない…それでは失礼いたします」(ぺこり
 
 
「奴隷達と仲がいいのはけっこーなことだが!」
「はっはー!拗ねておられるのかね!可愛らしいお方だなぁルノーテスラ!確かに貴方のような美しい方を目の前にしてのよそ見というのは不敬に値するものだったかもしれない!詫びs「僕の話を聞け!!」うむ??」
「ふん、言っておくが僕はサラトナグほど甘くないぞ。行き先の件だ!!!」
「ラビリンスかね!はっはー!実に楽しそうな場所だと思わないかね!子供達に以前もにもにとした生き物の話をしたところたいそう触れ合ってみたいと賑わったものでな!」
「報告書には次の行き先は大国ドレスタニアとあったそうじゃないか!」
「…はっはー」
「目をそらすなレイゲンドール!!!」
「勿論大国には行くとも!!道中すこーし寄り道をするだけだとも!!」
「何故僕を誘わないんだ!!」
「うむっ!?」
「ふふん」
「なるほど。」
「わかればいい。ここにアダネアからくすねて来た未処理の書類の束がある。この中に…あったあった。これが出した経費書類だろ!ここに僕の勉強費用を付け足せ!直筆だぞ!」
「あいわかった!成る程、貴方にはそういえば他国渡航の許可が下りていたな!」
「国を統べる者だからな!そしてかの指導者の跡取りだ!僕の勉強用という名の接待費と滞在期間の延長は規則がゆるいんだ!」
「はっはー!貴方は実に物知りだなルノーテスラ!」
「あのぶちゃいくが言ってた」
「あの醜女をワタシに思い出させないで頂きたい」
「わるかった。だがいい話だ!僕はお前のおさぼりを見逃して僕の名前を貸してやる!その代わりに旅に僕を連れていけ!というか僕が出掛けたくなったら船を出せ!」
「それは難しいな!!」
「ここで断るのか!!」
「無論貴方の希望に応えて差し上げたい気持ちはある!!しかしワタシもこの仕事が嫌でサボっている訳ではなく!!どうしても規定休暇内では子供達全員を平等に楽しませられない故の苦心の上でのより道だ!貴方の名前を使う事により虚偽の報告をせねばならない心の痛みが和らごうとも!責務を蔑ろにはできんのだ!!お申し出は有難いことだが限度はある!!」
「じゃあ僕をとりあえず連れて行くだけで十分だ。僕自身は別に奴隷をどれだけ甘やかそうがどうでもいいからな」
「それは一向に構わないが、何故だろうか?国は居心地が悪いかね?それはないだろうが!」
「母の大地はいいんだけども母上の食事が…」
「ああ…それは誠に…」
「父上の鍛錬より苦しいんだ…」
 
 
 
 
「よし、書き足しは完了だ!貴方のサインもお願いしよう!」
「わかった」(かきかき
「…父君の字に似ていらっしゃるな!」
「そうなのか」
「うむ!」
「ふふん」(嬉しそう
「そして文字の間がばらけるのは母君と同じ癖だな!」
「うっ僕が気にしている事を」
「はっはー、血を感じていいと思うがね!!」
 
 
 
 
「ところでお聞きしたいのだが!一体どのような経緯でワタシの船へ?」
「ああそれはさっき城に行った時に…」
 
 
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