ほうさんのお国柄

企画参加用創作ブログ。絵は描けない。文のみ。お腐れ。色々注意。

聞いてみたったった。

 

聞いてみたシリーズ。妄想。鴉さんと巫覡様にいっぱい喋ってもらいたかった。それだけなんです。おんなじ質問があるのは意図的です。説明してくれる内容が違うのがまたいいなぁって思って…それだけです…

 

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鴉さんの周りの鳥について聞いてみた。
鴉「通称鴉。俺じゃないよ。俺の周りをよく飛んでる黒い鳥のことさ。下の世の方でも黒い鳥って言ったら鴉なんだろう?同じようなものだと思ってくれていいと思うよ。

街中に飛来する鳥と比べたら相当大きい部類に入る鳥だね。すごく利口で他種族の言葉を理解する事もある。ゴミを漁るイメージが定着してる国も多いみたいだけど、この島の鴉は少し違うんだ。

 

まず大きさ。一回り大きい。そして完全なる夜行性だ。群れを成して行動する割にリーダーを作るとは限らない。俺の周りにいる鴉達も、俺をリーダーにしてる訳でも従ってるわけでもない。俺の狩に便乗しているだけだね。
基本的には肉食で、植物類を食べないわけではないけど…あんまり食べないかな。ほとんど見たことはないね。

どんな大きな獣よりも、この島じゃ夜に一番強いのはこの鴉達だよ。鳥なのに夜目が利くし、力も強い。夜の闇に紛れて群で襲いかかって、すぐに獲物を骨にしちゃう様子は圧巻というか…なんで俺についてくるんだろうって思うね。正直俺がおまけだよ。


昼間は森や洞窟、木の陰で眠ってる。夕暮れに鳴き声がしたらその時間から動き始める証拠だよ。その声がしたら、街から出ないほうがいい。
ただ、鴉達には鳴き声が2種類あってね。ガラついた脅すような声と、まるで人のような優しい声さ。優しい声を人と勘違いして近寄ろうとしないようにね。とりあえず陽が落ちたら森に入ったらいけないよ。彼等、人型の種族の肉が大好物だからさ」

 

 

有翼人について聞いてみた
鴉「俺たち?俺たちか。緋の鳥。赤い翼を持つ有翼人。たまに黒や白の翼もある。翼ではない身体部分の体長は130cm〜200cmの範囲内が多い。身体の成長は神事での結果が反映されるとかされないとか言われてる。巫覡様の身体が基準よりもかなり大きいのはその影響だろうって話もあるけど。わからないね。
男性女性の性差がないのが一番の特徴じゃないかな。生殖能力に差はないよ。あと卵生。飛行能力が高い。昼行性。それ以外に気になる事はある?これに関しては巫覡様の方が詳しいよ」

 

 


前出て来た古清魚について聞いてみた
鴉「こせいぎょ。大昔から姿が全然変わってないって言われてる魚だよ。ヒレの筋肉が強靭で、手足のように川や池の底を這って移動する。あんまり水質の綺麗じゃない所に住んでるんだ。濁った水を好むね。おかげで姿が見えないから捕まえにくい。身体中食料にも薬材にもなるから、狙われる事は多いんだけど。
捕まえ方は罠が主で…教えると乱獲に繋がるから言わないけど、産卵の習性を利用した罠なんだ。数の少ない魚だから、必要な数しか獲らないようにされてる。でもすごく美味しいんだ。たまーに、旅館でも出るんじゃないかな。当たるといいね」

 

 


前出てきた動悸茸について聞いてみた
鴉「どうきだけ。主に…いや、主にじゃないか。薬にしか使われない。あまりにも毒性が強くて、使えば必ず劇薬になるって言われてるから、劇薬動悸茸とも言われてるね。このキノコそのものがとんでもない毒物だよ。触れただけで皮膚がかぶれて裂けて…体内に胞子が入ったり食べたりしたら、名前の通り動悸が止まらなくなってそのまま呼吸困難で死亡さ。
今では一応…中和レシピも見つかって使い道があるけど、昔は酷いものだったみたい。
紫色にこのブツブツのついた外見で食べようとする人はそういないと思うけど…まぁ触らないようにね。胞子を吸い込むのも危険だから近付かないように。生えてる場所は辺鄙な所が殆どだから、大丈夫だとは思うけど」

 

 

 

島について聞いてみた
鴉「今は巫覡様のいる旅館の辺りに街が構成されてるけど、昔はね、あの社は孤立していて…この島の各地に集落があったんだ。今では全部廃れてて、それぞれの村が保有していた薬泉だけが残ってる。社と島全域に湧き出てる薬湯とは異なる効能になってて、その泉質によって集まって来る動物が違ったりして…神事の度に効能が変わるから年毎に森の生き物の生態域は変わる。泉質の好みで住処を変えられるような力の大きい生き物の生息域が変わる傾向が高いから、危険な場所も変わる。神事の直後の期間は立ち入らないのが無難かなぁ。

廃村を調べても多分何もないよ。殆どが朽ちてるから。」

 

 

 

鴉(鳥の方)について聞いてみた
巫覡「鴉か。あの、有翼人じゃない方だぞ。あれは儂がそう呼んどるだけだ。はじめの頃は名前を教えてくれんかったからなぁ。

 

ほんで、鴉な。この島の夜の生き物じゃな。でかい黒い鳥だ。昔から儂ら有翼人とは敵対関係というか…こっちが一方的に被害に遭っとった。
あいつらな、儂ら有翼人の子供の肉が好物らしくてなぁ…利口な事に親が呼んどる様な鳴き声と、獣の様な鳴き声を使い分けて、子供を森の奥まで誘導させて迷わせるんじゃ。助けが来れんような所まで迷わせてパクッと喰っちまう。たまに大人も被害に遭う位でな…まー、それで黒い鳥ってのが嫌われとった。…もう昔の話だ。今では殆ど襲って来る事はない。流石に深夜まで森の奥におると襲われるがな。そこは鴉相手じゃなくとも当然じゃ。自衛はせんとな」

 

 

 

島の特徴について聞いてみた
「島自体の人口は少ないのぅ。殆どが観光客じゃ。さらに言えば儂と同じ起源を持つ有翼人は…100人もおらんだろうな。他所の国で世帯を持って、神事の時にだけ来るのも少しはおるが…殆どが別の種の血が混ざりすぎて、もう同族とは呼べん位にかけ離れとる。それでも、いくら燻んどっても赤い翼を見ることが出来るのは喜ばしいことだな。

出稼ぎに来とる従業員もおるし、ここに住んどるモンもおる。研究者もおるし、街に店を構えとる店主、自警団、森で狩りして生計を立てとる命知らずもおるなぁ。あんまり無茶はして欲しくはないが、それが生き甲斐だといわれちゃーなんも言えんなぁ。酷い怪我して帰ってくるなんて事はないようにしてほしいもんだ」

 

 


たまごって食べるの?
巫覡「よく訊かれるが、鳥の卵は喰えるのか、っちゅう話だけどな。喰えるぞ。儂はあまり食わんが。
儂らは雌雄同体で性差がないんだがな。つまり全員卵を産めるんじゃが…なんというか。感覚がわからんかもしれんが…残酷とか共食いとかそういうのではなくな…気持ち悪いから食べない、という具合でな…?栄養分が申し分ないというのは分かっとる。味も嫌いじゃない。調理されとれば普通に食うぞ。生はきつい。これは儂以外の同族もそういう意見が多いが…鴉は食うなぁ…」

 

 


たまご食べるんだって?
鴉「食べるよ?美味しいよね。ああでも流石に根こそぎ奪って食べるのは申し訳無いから、鳥の巣を覗いて割れてるのがあったりした時しか食べないよ。
俺は生とか半熟位で食べるのが好きだけど…薬に使う人も多いなぁ。
あ、稀に巫覡様が卵を産むんだけど、あの人の卵は滅茶苦茶美味しいよ。目の前で食べるとすごく…なんとも言えない嫌そうな表情をされるけどね。
流石に自分の卵はなんか嫌だから自分では食べないな。殻も中身も食べる以外の使い道があるから、巫覡様にあげることが殆どだけど…」

 

 

また色々聞くわ。