ほうさんのお国柄

企画参加用創作ブログ。絵は描けない。文のみ。お腐れ。色々注意。

【学園線】サラトルガおにいちゃんの小話

学園ルガにいの独白。昨日が●ナニーの日だったから超自己満足で書いた。

 

サラトナグさんのお兄さん。基本性格悪い。

 

 

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痴呆としか思えないイカレ男の精子で糞みたいな淫乱女の股から産まれた。戸籍があったのが奇跡。会話の記憶はないから声を聞いても多分両親とわからない。喘ぎ声だけはしょっちゅう聞かされていたからそれならわかるかもな。当然グレたし家に帰りたくなくて外を歩き回った。悪い友達、とやらは沢山出来た。躊躇いなく暴力を振れるってだけで、ガキなら簡単に言うことを聞くようになる。中坊の頃から色々やって集めた金で、地元を離れた。家から持って出たのは鞄一つ程度。家を出る前に両親に何か言おうと思ったが、顔を見るのも嫌だった。誰も掃除しない汚い一室から出て行ったあの日、僕の心は何よりも晴れ晴れとしていた。

 


コネというよりはツテで働いた。ワルガキを住み込みで雇ってくれる場所。僕みたいなのを雇うのは初めてだったようで困惑していたが、問題なく働いた。おおよそ精霊が働くような場所ではなかったし、どちらかというと頭脳労働の方が好きなのだが、ただの好みであって何の問題もない。そんな合わない場所で働いていた僕に違和感があったから見つかったのか、仕事中、金髪の女がじっと僕を見ていた。周りの連中が品のない笑いで茶化してくる中、僕に話しかけてきたのが、顔だけはいい女、マリーシャだった。

 

 


珍しい所で働いているからか、それとも同郷の空気を感じ取ったのか知らないが、マリーシャはよく僕に話しかけてきた。同僚連中は飽きもせず僕を茶化したが、あの顔だけ美少女に興味を示さない僕よりもよっぽど惚れた奴は多い。ばったばったと玉砕する中、なぜ僕に構うのかと聞くと、同郷出身者は等しく愛しているのとかほざく。それ以外眼中にないという事なので、つまり同僚共は来世に期待するしかないという事だった。


このあたりには同郷が結構住んでいて、それらほぼ全員と面識があるのだと言っていた。僕には金も何もなかったし、集れるんなら集ろうと思った。食費が浮いて助かった。これだけ優しくされて惚れないって珍しいと言われた。僕はお前みたいな色狂いそうなビッチは嫌いなんだと言ったらまた珍しいと笑われた。舐め腐った女だ。


ただ、大分世話になったのも事実だ。あの女からしたら僕は暇つぶしで、僕からしたら金のなる木。随分とよい関係が築けていると思った。そして僕が持ち前の勤勉さで真面目に働いていた時、取引先に引き抜かれた。僕は精霊としての魔法の腕などはイマイチだったが、そんなもの、企業、には関係がない。僕は働くことが嫌いではなかったので断る理由もなく。将来的には転勤を繰り返し様々な国に渡ることになるだろうと言われたが、別にどこにも未練も何もない。一応マリーシャにもそれを伝えたが、精霊らしくなーい、とつまらなそうにバナナオーレを飲んでいた。ファミレスに呼び出して報告したことについても文句を言われた。わがままな女だ。

 


そして僕はありとあらゆる過去の全てに清算ができるだろうと喜んで、一度実家に戻ったのだ。簡単に言えば縁を切りに。両親と。家を出てから結局一度も連絡をよこさなかった両親。流石に死んではないのだろうなと思いながら、特に連絡もせず黙って帰ると、ゴミ屋敷のような家はまだそこにあり、相変わらず臭くて暗くて汚くて、なんでまだ生きてるのか不思議に思えた。ドアを開けたところで何の返事もなく、やっぱり懐かしい喘ぎ声だけが響いていた。ただただ不快で、僕はとりあえずの書類に印鑑をつこうと思い、構わず家をあさり始めた。ゴミと異臭、埃に虫が蔓延る台所の隅っこに、黒くてもさもさした何かがいて、それがきょとん、とした様子で僕を見ていて、僕と目が合った。手に持っていたのは多分生のキャベツの葉だった。だから毛虫かと思ったくらいだった。当然違うのだが。大きくてまるまるきらきらとした目が僕を見ていた。突然の来訪者に怯えも警戒もしない自然界にいたらすぐに死ぬだろうなと思わせる無防備な間抜けさ。絶対あの脳味噌スカスカ夫婦のガキだと思った。つまり僕の兄弟なんだと思った。弟なのか妹なのかよくわからなかった。あとガキの年齢もよくわからなかった。


僕は家じゅうひっくり返して必要そうなものを探して、そこらへんに放り捨てられていた赤ちゃん手帳だかなんだかを見て、未だにキャベツを食ってる毛虫もどきの名前と、弟である事だけを確認して、そいつも持って行った。子は親の物だ。でも親がそれを放棄してるんなら、それは誰の物でもない。そして僕が見つけた。だからそれは僕の物だ。僕の大事な車にきったないそいつを乗せるのは少し抵抗があったが、ちゃんと乗せてやって家に連れて帰った。

 


意思の疎通を図るのも難しいガキだったが、特に抵抗もしていないし食えるものを渡せば適当に食べる。かなり痩せている。伸び放題の前髪を掻き揚げてやると、またきょとんした目と目があった。本当に僕の弟かと思うくらいには、かわいい顔をしていて驚いた。赤児が可愛いのは可愛がってもらえるように、とか言うが、これだけ可愛くても捨てられるんだからどうしようもない糞親だ。お前はそんな風には絶対にさせないぞ、と、弟の頭を撫でやると多分嬉しそうにした。かわいいなと思った。風呂に入れて髪を切ってやろう。そして、あの女狐ビッチに見つからないようにしないといけないなというのは感じ取っていた。アイツはかわいいもの、が好きらしいしあんなビッチを近づけさせたらどんな色狂いになるかわかったもんじゃn(ガチャコンッ!!)「ちょっとー!!帰ったなら報告しなさいよC+!!」ちくしょおおおおおおお他人の家の鍵こじ開けてんじゃねぇぞ糞野郎ぉおおおおい!!!!



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そうしてマリー様に見つかり気に入られたサラさんは、ルガにいが転勤族になったと同時にマリー様のお家に預けられました。年に一度も帰ってこないし会えないお兄ちゃんですが、だいぶ過激なブラコンなので会わない方が穏やかです。サラさんはお兄ちゃんが嫌いではないです。ルガ兄さんはサラさんに執着しているだけで好きかどうかとなると行動からは好き嫌いを察しにくいです。でもまぁ仲は悪くはないです。実際はこの二人の間にもう一人女の子がいますがその子は今の所出てきません。