ほうさんのお国柄

企画参加用創作ブログ。絵は描けない。文のみ。お腐れ。色々注意。

ひたすら残念な精霊さんの話

 
ひたすらフクフスフさんが残念、終始残念なssです。
セリフのみのssですが時折内心の台詞も副音声のようにお送りいたします。

 

余りにも残念なので失望確定ですけど元から望みなどなかったのです。クソ雑魚チョロ精霊の宿命です。
 
登場キャラクターは、
フクフスフさん(主人公
眷属のうさぎ一羽(まとも
 
フローレスさん(クールで強くて容赦ないママ
おいたん(雑魚に構ってる暇などない
ラフラトさん(今回一番の被害者。有能故のハズレくじ
ちょっとサラさん(お前が採用したあきのりだろなんとかしろよ
テディたそ(いるだけで癒されるよね
 
モブ数人
 
です。
 
屍人解放後すぐのとある一日です。
 
======================
 
 
フクフスフの家の前
 
夕方
 
コンコン
「ご紹介により…参りました…フローレスです…」
 
しーん…
 
「(我々の住む場所の管理者様だと聞き挨拶に来ましたが…夜分遅くに訪ねるのも失礼かと出来る限り早めに来たのですが不在でしょうか…おや…扉に紙が挟まっています…)」
 
カサッ
【出かけ中です夜に戻ります!部屋でお待ちください】
 
「(…鍵が開いていますね…良いのでしょうか…家の扉ですよね…?)お邪魔します…」
「(殺風景…テーブル…椅子…本棚…あ…あれは…)」
「…貴方方は…うさぎさんですね…?」
もひもひ
「(…かわいい…とても毛並みが良く…活き活きとしている…)」
「…きっと貴方方を…とても大事になさっている…お優しい方なのでしょうね…もう暫く…一緒に待たせて頂きます…」
 
 
一時間後
 
「(元より曇り空ではありましたが、完全に日が沈みましたね…)」(着席中
 
 
二時間後
 
「(この街は…夜でも活気がある…明るさは…対岸の首都の方が明るいでしょうか…)」(窓から街並みを見る
 
 
三時間後
 
「(部屋の隅に埃が…あまり此処にはいらっしゃらない方なのでしょうか…でもうさぎさんが…壁もよく見ると劣化している…)」(きょろきょろ
 
 
四時間後
 
「(…本でも…持参した方が良かったでしょうか…
…本棚…【徹底解説魔法初級編】…勤勉な方なんでしょうか…【女心の満たし方】…男性…【いい男発掘スポット国内10選】…女性…?【観光客におススメ優良店舗】…ああ…街の取り上げられている雑誌…
 
…どのような方でしょうか…」
 
 
五時間後
 
「(…そろそろ…街の賑わいも落ち着いてきましたね…出直すべきだったでしょうか…ですが…今更…ん…?」
 
もひっ!もひっ!!
 
「うさぎさん…どうか…なさいましたか…?」
もひもひ、もひひ
「…ええと…」
もひ!!!(箱がじがじ
「…お腹が…すいた…?」
もひもひ〜!!
「…そう…ですよね…ですが…私には貴方方の食事が…よくわかりません…すいません…」
もひぃ…
「…早く…戻られるといいですね…」
 
 
六時間後
 
「…そろそろ…日が変わる時間ですが…いらっしゃらないですね…」(なでなで
もひもひ…
「(…名前は…フクフスフ…姿は…見たらすぐにわかると言われましたが…えっ、と思ったら多分そのお方だと…)」
「…うさぎさん…私は少し…辺りを探して参ります…お世話になりました…」
もひもひも(達者でな)
 
 
「…裏通りでも…見に行きましょう…暗いですし…」
 
すたすた
 
「…ね…ぇ…らだ…か…」
 
「(…叫んでいるような声がします…何かあったのでしょうか…巻き込まれているという可能性も…)
 
 
…えっ」
 
筋骨隆々の大男「へんなもん被ってんじゃねーぞ取れっ!!謝罪に誠意ってもんが感じられねーんだよぉ!!!」(ツラ見えねぇと売れるかわかんねぇんだよ!)
「いやぁあああああ堪忍!堪忍したってぇ!!ひっぱっても取れへんの!抜けへんからぁ!!いとぅからやめたってぇ!!」
 
「(木箱…?木箱を被っ…はまっている…木箱に頭が嵌っている人?が…えっ…すごく引っ張られています…どういう…?状況…?)」
 
「やめたってぇなんでもっ、なんでもするからぁあたま引っ張るのはやめてあげたってぇ!!」
「なら金出せ言うとるやろぅがガキ!!!」
「お金ないんよぅ〜!!お仕事も最近始めたんよぅお給金入るまで待ったてぇやぁお願いですよぅ!!」
 
「(これは…お取り込み中…いえ…恐らくあの木箱の方が…フクフスフ様…話しかけるしか…ありませんか…どうとでもなるでしょう…)」
 
「…すいません…お聞きしますが…フクフスフ様でいらっしゃいますか…?」
「へぅっ!?ウチ!?なんや!?なんですかぁ!?」
(白い子やなぁ!?こんな子知り合いにおったっけ、なんやろ、なんか悪い事してもーたかな!?)」
「あぁ!?なんだオメーは!今は俺がお話してんだがなぁ!?」
フローレスと…申します…本日…お伺いする予定でした…」
「(筋骨隆々の大男に…一体何を…?これは…絡まれている、というものでしょうか…)」
「あっ!!うん!!知っとるよぅ!きいとったんよ、あんね、ほんまごm」
「テメェらなぁに勝手に話してんだ!!こっちが済んでねぇだろうが!!」
「ひゃぁああお兄さんちょっちまったってん」
「何があったのでしょうか…」
「ウチがなぁ、ぶつかってしまったんよぅ。したら骨折れてもーて、どない詫びつけよかって」
「…」
「(折れるわけがないですよね…こんな…力のなさそうな身体にぶつかられて…あの大男が…)」
フローレスくん?ちゃん?お金持っとらへん?貸してくれへんかなぁちゃんと返すよぅ絶対返すで…」
「…持っていません…ですが…我々の仕事の中に…貴方様の護衛も…含まれておりましたので…」
「あぁん?もしかしてこっちの白っこいガキがお詫びしてくれるってかぁ?」(にやにや
「…申し訳ございません生者様…仕事でございます…大丈夫でしょう…貴方様は活力に満ち溢れ…例え折れた骨でも…修復する事でしょうから…」
 
 
 
 
時は遡りその日の朝
 
「朝やで〜!!やっぱ我が家で迎える朝はええなぁ〜!お布団最高やぁ〜最近は流石に屋根と壁ないと寒かってんなぁ〜!な、うささん!おっはようさん」
もひもひ(おはようだぜ
「今日は夜にお客さん来るらしいねん。せやから、朝のうちに首都行って、なんか色々せなあかんねん。行って来るわぁ」
もひっ(気をつけてな
「勿論よぅだーいじょうぶやでお船で一本ちょっこーや!」
もひもひ(メシは多めに置いてってくれよな
「…信用されてへんなぁウチ…ひどぅよぅうささん…あ、ちゃんと夜戻りますってメモはさんどこーな。鍵開けとくで、もしきたらお出迎えしてあげたってぇな!」
もひっもひひっ(不用心すぎるし自分でも自分信用してねぇな?
 
 
船着き場
 
「はぁ〜久々やなぁ首都行くのは〜出禁やったもんなぁしばらくなぁ〜嬉しいわぁ〜あ、おにぃさん対岸までびゅびゅーんとよろしゅう!」
「(箱…!?)あ、あいよ…」
「(やっぱおはこ被っとるのが一番落ち着くわぁ!誰も話しかけてこぉへんし!安心安全やで!)」
 
「つきましたよお客さん」
「はやーい!おにいさんいい腕してらっしゃいますわぁ!」
「それほどでも…じゃお代は銅板貨一枚です」
「えっ」
「…えっ?」
「待ったって、タダじゃなかったん?」
「定期船はタダですけど、速達運船は有料ですよ?」
「待ってしらんよぅ!?いつから!?」
「もう20年くらい…」
「つい最近やん!!!ほんまか…あかんよ…」
「…もしかしてお客さんお金持ってない?」
「…(顔をそむける)」
「すいませーん!!警備t「ああああああ待ったってぇ待って待ってお願いやでおにいさんお城行ってくれへんウチと!!知り合い!!おるから!!!立て替えてもらうから!!!」アンタみたいな怪しい奴と行けるかっ!!」
「ごもっともやぁ…でもおねがいやで警備隊だけは勘弁したって…な…?ついてきてくれるだけの時間分も払ってもらうからぁ…」
「…ホントに王城に知り合いいるんですね?」
「おるおる、おるよう、だからぁ…おねがい…」
「…わかった」
「あぁ~!!ありがたいわぁ~!!感謝感謝やでぇ~!!ほないこ!!いこいこ!!」
「(怪しさしかない…)」
 
 
 
ところ変わって王城書物庫
 
「えっしょ、よいしょっ!もってきました!!」
「ありがとうございますテディ。次はこれを戻して、ルウリィド国公務管轄支援研究録の最新から五冊を持ってきてください」
「はい!」
「取れなかったら踏み台か梯子と使ってください。取る作業を始めてから10分以上取る事が出来なかった場合はここに戻って来て自分に言ってください」
「はい!ではいってきます!」
「お願いします。…はぁ。ガバガバな書類整理が苦痛すぎる…ばば様が適当に処理するから…絶対次の暇にはピ――――までピ―――――させる」
 
こんこんっ
 
「失礼いたします城門警備のモブです!!アダネア様はいらっしゃいますか!」
「…いますよ。どうぞ」
「はっ。執務中恐れ入ります。アダネア様のお客様だという方がいらっしゃってますが…」
「…自分にそんな訪ねてくるような知人はいないはずですけどね…名前は?」
「名前は何故か断固として言おうとせず…ただ、外見が…妙というか…怪しいというか…」
「尚更そのような知り合いはいないですけどね。城門でしたか…」(窓に寄る
 
「おいアンタ名前いえねぇって本当に大丈夫なんだろうな!?」
「大丈夫!!大丈夫やから!!信じて!!お願い!!」
 
「…知らないクソ色惚け発情野郎ですねぇ…」
「ご存知ですか。どういたしましょう」
「打ち首」
「!?」
「…ただの本音です。…仕方ない、行きますか…どうせ金の無心でしょう…テディ、自分が言った作業を終えたら所定の休憩作業を行ってください」
「はぁいかしこまりました!」(ひょこん
 
 
「あーーーー!!来た来た来たきてくれたんアダネアちゃぁん!!よかったぁホンマおそいんで心配したんよう!!」
「…この怪しい男が迷惑をかけたようで。どうせ…金がなかったとかそういった類でしょう。足りるかわかりませんが、これで許してやってください」(小袋渡し
「(いそいそと中を見る)えっこんなたくさ「この男の情けない所業も忘れていただきたいという気持ちも込めてです」…アンタ、よかったな。今回は済んだけど、気をつけろよ」
「ありがとぉおにぃさぁん…!!ほんまありがとおおぉ~!!!」
 
「…で?」
「…すんまへん…」
「舟渡ですかね、あの人間は。早船にでも乗りました?」
「お察しの通りですぅ…」
「折角首都の出禁を解消できたのにまた軽犯罪とは見上げた犯罪者根性ですね」
「ちゃう、ちゃうねん…しらんかったん…うう…」
「つまり馬鹿なんですよそれは。間違いないですね」
「おっしゃるとおりですぅ…」
「しかも自分を呼ぶとは。大して知り合いでもないのに。金を持ってそうとでもふみました?」
「サラトナグの兄さんがアダネアちゃん頼んなっていうとってん…」
「…」
「なんでもできるいい子やって…頼りになるよって…」
「まさか犯罪歴解消した次の日に早々頼るとはサラ様も思ってなかったと思いますけどね」
「いんや兄さんはウチの事よぉわかっとるはずやで予想しとったと思う!!」
「何胸張ってるんですか頭ぶち壊しますよ」
「こんここわいよぅ」
「サラ様から当面の諸費用でお小遣いを渡されませんでしたか?それは?しばらくどうするつもりです?」
「全部うさぎさんのごはんに使ったで???えっお給金いまもらえへんの?」
「ピ――までピ――なアホ面でアホな事言わないでくださいませんか。年初めにしか出ませんよ」
「えええええ!!」
「…今こっちも書き換えが忙しくて処理していられないので、ラフラトのところで少し貰ってください…来週か…その辺りには用意しておきます…」
「ほんまぁ~!?うわぁ~うれしいわぁ~!!アダネアちゃんやさしぃ~!!」
「勘違いしないで下さい貴方のようなピ―――――の為じゃなくサラ様の為にです」
「そんなぁ…」
 
 
 
 
ところかわって住民管理局
 
 
「ハァイ次でお待ちノ方~どう、…どうなされマシた?」
「(箱が頭の…頭が箱の…?精霊…?)」
「あ~はじめまして、はじめまして?ラフラトちゃん???」
「ア~、申し訳ナイ、記憶にございませんガ、どちら様で?」
「えっとぅ…ふくふすふ、いいますぅ」
「…フクフスフ?」
「フクフスフ。」
「…少々、お待ち下サイ」
 
(席を立ちしばらくして大量の書類を持ってくる)
 
「歓楽街管轄明勲精霊のフクフスフ様デスネ。御言伝を受け取っておりマス。
『どうせ本人確認できるものを一つも持っていないだろうからいくつかの質問に答えさせること』ダそうデス」
「わぁ~流石兄さんやわかってらっしゃるわぁ」
「『歳は?』」
「300くらいやったと思うねんよぅ。確か。あれ?でも前お母さまになんか300位や~みたいな事いわれ…じゃあ過ぎとるかな?ん~??いやでも300位なんはあっとるとおもうんよ!!ほんま!!ほんまよ!」
「『300位と言った後にどうだったかうだうだしながら念を押して来たら正解』だそうデス」
「あっはい」
「『眷属は?』」
「うさぎさんよぅ!うささんやねん!うささんいうと気を許してくれるんよ!」
「『聞いてもいないのにうさぎの名前まで言って来たら正解』デス」
「…あかんこれにいさんのいじわる問題やぁ…ひどぅ…」
「『会ったのは?』」
「お店やってん!ウチが働いとって、探しとったらしいん!!…あれ、これってウチと兄さんの出会いであっとる?ウチとうささん?どっちやろ?」
「どちらにしても正解デス。以上を正解した顔の見えナイ軽薄そうなバカっぽい精霊ガ来たら貴方様ダト」
「ひどぅないそれ?」
「ワタクシでさえ見たコトの無いお方とナレバ当然の処置カト」
「処置というかぁ認識っていうかぁ…」
「仕事ノ管轄変更署名、以前…アー…もう七十年近ク失踪していたトハ…名前書くダケで一日で終わらナイ量デスネェ!!ハハハ!」
「うわぁああ…」
「(私の仕事マデ止まる)」
「…らふらとちゃん…お手伝い…してくれるぅ…?」
「ソレが仕事ですカラ、なんなりト」(にっこり
「ラフラトちゃぁあん!!優しい!!あとお金も貸してほしいねん!!ご飯も食べれへんの!!」
「デハ昼食ハこちらでお召し上がり下サイ。経費は用意しておきマスので」
「ほんまぁ!?うわぁ〜!めっちゃ優しいなぁラフラトちゃん!あかんわぁ〜あかんよぉ〜あっあとウチ難しい文章わからないんやけど簡単に訳してくれたりせぇへん?流石にあかん?無理?難しい?文字書いたりも苦手やねんけどぅ…」
「…チョット、お待ち下サイ」(裏に引っ込む
「?」
 
「…」(【手に負えないかもと思った時に見てね】と書かれた封筒を開ける
 
【ごめん】
 
「…」(もう一枚をめくる
 
【でもそれ君の上司だから。君なら出来ると信じてるよラフラト君。一人も二人も一緒だよね!】
 
「(グフッ)
…るみるみ…お兄チャンは…頑張りマス…」
 
 
 
 
そして日が完全に落ちた頃
 
「あぁああああ〜難しいねんよぅ〜!手も疲れたぁあ〜ラフラトちゃんすごいなぁずっとやれるん???」
「マァ…慣れデスかね…申し訳ございまセンがこの書類はリード島への持ち出しは禁止ですノデ、またお時間アル時に起こし下サイ。本日ハ管理局終了デス」
「ラフラトちゃんはお仕事終わりなん?」
「いえ(まだ相当残ってるから)ワタクシはもう少し残って最後に帰りマス」
「そうなん…?一緒にお酒飲んだりして遊びたかったわぁ」
「お誘いハ有り難いデスが、本日は(正直早く終わらせて帰って寝たいので)遠慮サセテ頂きます。マタご一緒しまショウ」
「ほんま?ほな約束なぁ♡嬉しいわぁ」
「…つかぬ事ヲお聞きしても?」
「?」
「昼食は御一人で食ベテらっしゃいマシたが、大丈夫デスカ?」
「…あっ!!そうやん!!あかんやん!!一緒に食べれへんやん!!しまったあああ~!!」
「(ツキアイはしなくても良さそうで安心しまシタ…)」
 
 
 
 
帰路
 
「よぉ~しお小遣いももろたし市で食べ物買って帰るでぇ~♪何食べよかな~」
(市場散策中)(どんどん治安の悪い外れに向かっていく)
 
 「えぇ~?何その頭~?おにいさんおもしろ~いww」
 「お夕食でも探しとんの~?」
「!? わわわ、なんっ!?お姉さん達」
 
「お兄さんそれで食べれるの~?」
「あたし達が食べさせてあげよっかぁ~?ゆっくりお部屋でぇ♡」
「(魔力量の多い精霊だから顔見えないけどイケメンな筈!!)」
「(お金も持ってるはず!!)」
 
「あぅっ、うう、くぅ…!!行きたい…!!でも…!」
「迷ってんの~?じゃ、買い物一緒にしよーよ♡」
「その間にゆっくり決めてさ♡夜は長いよおにいさん♡」
「せっ…せやね…!夜、長いもんねっ!!!」
「「ねー♡」」
 
 
 
「おねえさんほんまかわええねぇ…」
「ほんとー?うれしー♡」
「おねぃさんもほんま綺麗やなぁ…二人ともほれぼれするよぅ」
「もー、おにーさんお上手~♡」
「(あかん…むっちゃかわええ…ほんまかわええ…くぅう…!)」
「お兄さんご飯選びどうするの?お兄さん好きな物は?」
「あっえっ美人さんがすきですぅ」
「あはは~wwあたし達と遊んでもお腹すくだけだよ~?」
「お兄さんかわいいね~♡慣れてないのかな~」
「あっ…うっ…そういうワケちゃうんやけど…あっ、これっ、ウチ好きやで…買います…」
「(言葉使いからして色街初心者じゃないはずなんだけど、なんでこんなおどおどしてるのかしらん)」
「ウチ、家で食べるで…おねーさんたち食べとって…?」
「えっあたし達もいいの?」
「これ竜の実…高いよ?」
「ええの…姉さんらに会えたのめちゃうれしいから…ありがとって…えへへ…」
「「…(顔を見合わせる)…」」
「…?」
「こんなことして貰ったら♡」(右腕にぎゅっ
「サービスしないと帰れないわ♡」(左腕にぎゅっ
「!!!???
あっ、あっ…!っあかんってぇえええええ!!!」(振り払う
「きゃっ」
「わわっ」
「ごめっ、あっ、ほんまごめん!!ごめんやけど!!ごめんやけど、ほんま…!!ありがとって!!これお礼やから!!ごめん、ごめん…!これ以上おれんねん…!!ばいばいお姉さんたち!!!!」(財布を押し付けダッシュで去る
 
「ちょっお財布…!」
「いっちゃった…」
「…どうしましょ。あら結構入ってる」
「ま、飲んで帰りましょーよ。惜しかったわね。酒場で狙えばいいじゃない」
 
 
「(あかん…!!これ以上おったら好きになってまう…!絶対なってまうようさーびすなんて無理やぁうわぁああはよ帰らな誰にも会わんように帰らな大通りなんて通ってられへ、)うわぁっ!!??」(何かにぶつかった
「ああん?なんだテメー前見て歩けや」(筋骨隆々の人間大男
「ひゃえっすいませ、ん…」
「(…なんだひょろひょろの弱そうな奴じゃねぇか。賭けで負けたぶんコイツから毟り取ってやるか…)おーいてぇいてぇ!!こーれは折れちまったかなぁ先生に診てもらわねぇと駄目かもなぁ~!?」
「えっ!!それはあかんやんけ!!そんな!!」
「ちょーっと裏で話すぞガキぃ!おら!こい!」
「ひえぇえええ!!」
 
 
 
そしてつながる。
 
 
 
深夜
 
「到着やぁ~!!!!」
もひい〜!!!(おせーぞこのやろー心配したじゃねーかよ
「ただいまやでぇうささん〜!!ごめんなぁ待たせてもうたなぁ、ご飯にしようなぁ」
「…うさぎさん…貴方様のご主人様は…無事にお届けしました…では失礼致します…」
「えっ!!も、もう帰ってまうん??ここにおらん?お話せぇへん?」
「いえ…また伺います…仲間達に…帰ると言って出てきましたので…
(もうかなりの時間滞在していますし…)」
フローレスくんかっこよかったんよぅウチもっと知りたいわぁなぁおねがいおねがいもうちょっとおらへん?お礼いっぱいするよぅ?」
「それは…感謝いたします…しかし本日は戻る手筈ですので…すいませんが…」
「そっかぁ…残念やなぁ…またきてぇな、うささんも待っとるでね」
もひもひ(おうよまた来い
「…はい…では…」(ぺこり
 
「(…箱だった…箱…血はある生者様ではありましたが…箱…)
この国には…不思議な方が沢山いらっしゃいますね…」
 
 
 
「ええ子やったねぇうささん。なんやって?なでなでも上手やった?そらーええ子やなぁ〜ウチ見てもへんな顔せぇへんかったし、嬉しいなぁ〜お人形さんみたいやったなぁ〜かわええ子やったねぇ!
 
あ!!そうや!聞いてくれへん?うささん。今日なぁ、ウチめっちゃいい日だったんよ!
まずなぁ、渡しの兄ちゃんがめちゃええ人やったやろ?ほんでなぁ、王城のアダネアちゃんがめちゃ美人さんやった!住管のラフラトちゃんって子も可愛ええ良い子やったんよぉ!頭ええ子なんやろなぁ。綺麗な字ィ書く子でなぁ、書き方まで教えてくれたんよ。おてて握られてもうた~♡教え方も優しかったしな、優しい子ばっかやなぁ~!ウチ頑張れそうやで!!箱かぶっとってもめっちゃ綺麗なお姉さん二人に話しかけて貰っちゃってな!!やる気出たわぁ!はぁ~、みんな優しくて好きになってしまいそうやわぁ…!も~!あかんのになぁ~!!」(ベッドでごろんごろん
もひっ!!もひひっ!!(おい俺を抱えてごろんごろんするんじゃねーよ
「問題は…
 
…明日からのご飯どないしょーなぁ…」
もひ。(草喰おうぜ
 
 
 
 
おわり